多くの人は、
「集中できない」「踏ん張れない」「回復が遅い」
と感じたとき、意志力・努力・能力不足を疑います。
しかし実際には、
出力を制限しているのは“栄養状態”であることが非常に多い。
パフォーマンスとは、
能力 × 心身の状態
で決まるからです。
そして、この「状態」を最も正直に反映するのが血液データ=栄養素の使われ方です。
栄養素は「健康のため」ではなく「出力のため」にある
栄養というと、
- 病気予防
- 健康診断の数値改善
を思い浮かべがちですが、
**本質的な役割は「エネルギーを安定して出し続けること」**です。
パフォーマンス視点では、栄養は次の5つの役割に整理できます。
① エネルギーバランス:出力の土台は栄養で決まる
関係する栄養・指標
- 総タンパク・アルブミン
- 脂質バランス(TG・HDL・LDL)
エネルギーは
「カロリー」ではなく、使える形で回っているかが重要です。
- タンパク不足 → そもそも出力の材料がない
- 脂質バランス不良 → エネルギーが不安定になる
結果として、
- やる気が出ない
- 朝から重い
- 出力にムラが出る
という状態が起こります。
② 安定性:血糖と栄養は「集中力の裏側」
関係する栄養・指標
- 血糖値
- HbA1c
集中力が続かない原因の多くは、
精神ではなく血糖の乱高下です。
- 食後に眠くなる
- 午後に一気に集中が切れる
- 甘いものがやめられない
これらは、
エネルギー供給が不安定なサイン。
安定したパフォーマンスには、
「頑張る」より先に安定した血糖設計が必要です。
③ 集中持久力:鉄は“酸素”ではなく“持久力”を運ぶ
関係する栄養・指標
- フェリチン(貯蔵鉄)
鉄不足は、
- 貧血
- フラつき
だけの問題ではありません。
実際には、
- 集中が続かない
- 思考が浅くなる
- 長時間の判断がつらい
といった、**「脳の持久力低下」**として現れます。
特に、
- 女性
- 運動量が多い人
- 思考負荷が高い仕事の人
は、自覚のない鉄不足がパフォーマンスを大きく制限します。
④ 回復力:酸化ストレスは「見えない疲労」
関係する栄養・指標
- 酸化ストレス関連指標
- 肝機能(AST / ALT / γ-GT)
疲れが抜けない状態は、
単なる休養不足ではなく、回復処理能力の低下です。
- 寝ても回復しない
- 小さなストレスで一気に消耗する
- 以前より無理がきかない
これは、
体内での“消耗→修復”が追いついていない状態。
栄養は、
「出す」ためだけでなく、
出した後に戻すためにも必要です。
⑤ 負荷デトックス:炎症と排出が鈍ると、常に重い
関係する栄養・指標
- 炎症系
- 腎デトックス関連(BUN・クレアチニン・尿酸)
慢性的な重さ・だるさの正体は、
処理しきれない負荷の蓄積です。
- 運動後に回復が遅い
- 仕事の負荷が抜けない
- 何もしていなくても重い
これは、
「頑張りすぎ」ではなく、
排出・処理能力が追いついていないサイン。
パフォーマンスが出ないとき、やるべきことは一つ
パフォーマンスが落ちたとき、
多くの人はこう考えます。
- もっと努力しよう
- 気合を入れよう
- 新しいノウハウを学ぼう
しかし本当に必要なのは、
今、自分は「出せる状態」なのかを知ること
能力を疑う前に、
努力を足す前に、
状態を把握する。
栄養素は、
意思ではコントロールできません。
だからこそ、データで見る価値があるのです。
まとめ
- パフォーマンスは才能ではなく「状態」で決まる
- 状態は栄養素の使われ方に強く依存する
- 血液データは、出力制限の正体を教えてくれる
出力を上げる前に、出力できる状態を整える。
それが、最も再現性の高いパフォーマンス戦略です。