遊離糖摂取量の変化と炎症関連指標の探索的傾向研究

研究コード

5 Harms Research – Code1

Free Sugar Reduction and Inflammatory-Related Markers


1. 研究背景

現代の生活環境において、多くの人が慢性的な疲労感、集中力低下、判断力の鈍化、気分変動といった「コンディションの不調」を抱えている。しかし、それらは疾病として診断されることが少なく、生活習慣・食環境・慢性ストレスなど、複数の要因が絡み合った状態として捉えられにくい。

パフォーマンスコンディション研究所 / Performance Condition Lab(以下、PCL)は、

健康・食・医療・パフォーマンスをめぐる議論が

「正しい/間違い」「効く/効かない」といった断定に回収される前段階で、

個人のコンディション低下が生じる構造を整理することを目的とする研究拠点である。

本研究は、PCLが提示する

「5ハーム仮説(Five Harms Framework)」に基づく最初の探索研究(Code1)として実施される。


2. 5ハーム仮説の位置づけ

5ハーム仮説とは、現代の食環境において広く摂取されている以下の要素が、

  • 遊離糖(Free Sugars)
  • 精製穀物
  • 乳製品
  • 工業的に精製された油脂
  • 高度加工食品・食品添加物

個人の体調、集中力、判断力、生産性、気分変動といった

「コンディション」にどのような影響として現れているかを、

健康被害や疾患の断定ではなく、

相関・傾向・体感のズレとして整理するための仮説群である。

本研究(Code1)は、そのうち

**「遊離糖(Free Sugars)」**を対象とする。


3. 研究目的

主目的

  • 遊離糖の摂取量を意識的に抑える生活を一定期間継続した場合に、
    炎症関連指標およびGreeusAI炎症スコアにどのような変化傾向が観察されるかを探索的に整理する。

副次目的

  • 炎症スコアと他の主因スコア(糖代謝・脂質・栄養バランス等)との関連傾向を把握する
  • 遊離糖制限に対する主観的負担感および継続可能性を整理する
  • 今後の5ハーム研究(Code2以降)の設計基盤を構築する

4. 研究の位置づけ

  • 本研究は**探索的観察研究(Exploratory Observational Study)**である
  • 医療行為・診断・治療・予防効果の検証を目的としない
  • 因果関係の証明や有効性の断定は行わない
  • 得られた結果は相関・傾向として記述的に整理される

5. 研究対象者(Research Partners)

対象条件

  • 成人(20歳以上)
  • 本研究の趣旨を理解し、同意した者
  • 自宅での血液検査キット利用が可能な者

除外条件

  • 医療行為として食事制限を指示されている者
  • 重篤な疾患の治療中で、生活習慣変更が困難な者
  • 妊娠中・授乳中の者

6. 研究参加条件(介入内容)

遊離糖の定義(本研究における)

本研究でいう「遊離糖(ゆうりとう)」とは、以下を指す。

  • 砂糖、異性化糖、果糖ブドウ糖液糖、各種シロップ類
  • 蜂蜜、黒糖、メープルシロップ等の後から加えられる糖類
  • 清涼飲料水、菓子類、加糖加工食品に含まれる糖

※ 果物そのもの、主食由来の糖質は対象外とする。

▼遊離糖(Free Sugars)運用定義詳細


研究参加条件

  • 研究開始前1〜2週間の通常の食事内容を共有
  • 研究期間中(約1ヶ月間)、
    遊離糖の摂取を可能な範囲で控えることを意識する
  • 完全な除去や強制的制限は求めない

7. 観察・解析項目

① 血液検査(自宅実施)

研究参加者は、自宅で完結する血液検査キットを用いて以下15項目を測定する。

  1. フェリチン(貯蔵鉄)
  2. 中性脂肪(TG)
  3. HDLコレステロール
  4. LDLコレステロール
  5. 総コレステロール
  6. AST(GOT)
  7. ALT(GPT)
  8. γ-GTP
  9. クレアチニン
  10. 尿素窒素(BUN)
  11. 血糖値(空腹時GLU)
  12. HbA1c(NGSP)
  13. 尿酸(UA)
  14. 総タンパク(TP)
  15. アルブミン(ALB)

② GreeusAI 主因7スコア

血液検査結果を参照情報とし、GreeusAIによって以下の7つの主因スコアを算出する。

  • 栄養バランススコア
  • 炎症スコア
  • 糖代謝スコア
  • 腎デトックススコア
  • 脂質スコア
  • 鉄貧血スコア
  • 酸化ストレススコア

③ 本研究における主軸

本研究では、

炎症スコアを中心指標とし、

  • 血液検査15項目との対応関係
  • 他の主因スコアとの関連傾向
  • 研究開始時と1ヶ月後の変化傾向

を探索的に比較・整理する。

※ 本解析は診断・評価・予測を目的としない。


8. 研究スケジュール

  • 初回測定(Baseline)
    血液検査+GreeusAI解析
  • 約1ヶ月後(Follow-up)
    血液検査+GreeusAI解析
  • 両時点の変化傾向を比較・整理する

9. データの取り扱い

  • すべてのデータは匿名化して管理する
  • 個人が特定される形での公開は行わない
  • 統計的・記述的な形でのみ外部共有を行う
  • 研究目的以外での利用は行わない

10. 倫理的配慮

  • 研究参加は完全に任意
  • 医療行為・診断・治療を行わない
  • 効果・改善を保証しない
  • PCL研究倫理ポリシーに基づき運営
  • 倫理アドバイザリーメンバーの助言を参照する

11. 参加者への謝礼

  • Greeusポイント 10,000円分
  • Greeus血液検査キット 2回分
  • GreeusAI総合解析比較レポート 2回分
  • GreeusAI月次レター 3回分

12. 研究責任体制

  • 運営主体:パフォーマンスコンディション研究所 / Performance Condition Lab( PCL )
  • 理事:谷口容子(医師)
  • 理事:木村和佳子(管理栄養士)
  • 主任研究員:中川 智裕(IFM公式プログラム〈AFMCP〉修了)
  • 研究倫理アドバイザリーメンバー:外部有識者(複数名)

13. 本研究の位置づけ(結び)

本研究は、

遊離糖を含む食習慣が個人のコンディションに与える影響を、

誰かの正解や主張に回収するためではなく、

判断可能な構造として整理するための探索研究である。

PCLは、正解を示さない。

PCLは、構造をほどく。