JOURNAL

豪速球を投げる君へ― 中性脂肪(TG)という「燃料メーター」の正しい読み方 ―

君の血液検査に出ていた
中性脂肪(TG)500超
正直、初めて見る数字だったかもしれない。

でも先に言っておく。

👉 これは「才能がない数字」じゃない
👉 むしろ「才能が強すぎる人に出やすい数字」

大事なのは、
この数字をどう読むかだ。

① TGは「脂肪の量」じゃない

= 今の君の“燃料の使い方”を表す数字

多くの人が勘違いしているけど、
TGは「太ってるかどうか」の数字じゃない。

TG = 使い切れなかったエネルギーが、血液中にあふれている量

つまり、

  • 練習で爆発的な力は出せる
  • でも
  • 燃料の出し入れが荒い

そんな時に跳ね上がる。

② TGは「一瞬で上がる。でも簡単には下がらない」

ここが一番大事。

🔥 上がる時

  • 数日〜1週間
  • 甘い物・スポドリ・補食が重なる
  • 睡眠が削れる

👉 一気に500超えもあり得る

❄️ 下がる時

  • 数週間〜1〜2ヶ月
  • 食事・睡眠・回復を“設計”しないと下がらない

👉 自然には戻らない

つまりTGは
**「今週の気分」じゃなく「最近の生き方」**が出る数字。

③ 君の場合、TGが高い理由は「弱さ」じゃない

君の体を見れば分かる。

  • 体は大きい
  • 球は速い
  • 短時間で最大出力が出せる

これは
糖を一気に使うエンジンが超高性能ということ。

ただしその代わり、

  • 余った燃料を
  • うまく“切り替えて燃やす”のが少し苦手

その結果がTG。

👉 豪速球エンジン × 燃料管理が未完成
それだけ。

④ TGが高いと、どこに影響が出るか

すぐに倒れるわけじゃない。
生活も普通にできる。

でも影響は、ここに来やすい👇

  • 肩・肘
  • ハムストリング
  • 回復の遅れ

理由は簡単。

👉 エネルギーが血液に余っている=
修復に回るはずの流れが乱れている

だから

「体は強いのに、怪我が多い」

が起きる。

⑤ TGは「危険信号」じゃなく「調整ポイント」

大事な考え方を一つ。

❌ TGが高い = ダメ
TGが高い = 伸び代が見える

もしTGが

  • 300 → 200 → 100 と下がってきたら
  • 君は
    球速を落とさず、怪我を減らせる体に近づいている

⑥ TGを見るときの“プロ目線ルール”

これだけ覚えておいてほしい。

ルール①

1回のTGは事件。連続は性格。

→ 1回高いだけなら焦らない
→ 何回も高いなら、燃料設計を変える

ルール②

TGは下げに行くものじゃない。
「安定させに行くもの」。

→ 50を目指す必要はない
→ 100前後で“暴れなくなる”のが理想

⑦ 最後に

君のTGの数字は、

「体が弱い証拠」じゃない。
「才能が先行しすぎている証拠」

これを読んでほしい理由は一つ。

👉 君が
「速いけど壊れる投手」じゃなく
「速くて、長く投げられる投手」になるため

TGは敵じゃない。
君のエンジンの取扱説明書だ。


人気記事

1

筋肉コンディションが悪い。 疲れが抜けない。 トレーニングしているのに、思ったように伸びない。 怪我が多い。 こうした悩みを抱えるアスリートは少なくありません。 多くの場合、原因は 「トレーニング不足 ...

2

筋肉のパフォーマンスというと、多くの人が「トレーニング量」「筋力」「フォーム」を思い浮かべます。 しかし実際の現場では、同じ練習をしているのに、伸びる人と怪我を繰り返す人がいるという現象が起きます。 ...

3

多くの人は、「集中できない」「踏ん張れない」「回復が遅い」と感じたとき、意志力・努力・能力不足を疑います。 しかし実際には、出力を制限しているのは“栄養状態”であることが非常に多い。 パフォーマンスと ...

-JOURNAL
-